【GA4】user_idの設定から設定後の確認方法を解説します。 

便利機能・解説

今回は、GoogleAnalytics4の「user_id」について、解説します。

私自身、設定に手こずった経験があるので、みなさんの悩みを解消できる一助になれば幸いです。

user_idとは?

まずは、「user_id」とはそもそも何なのか知りましょう。

Google公式からは以下のように説明されています。

User-ID 機能を使用すると、自社で生成したユーザー ID を個々のユーザーに関連付けることができるため、さまざまなセッション、デバイス、プラットフォームをまたいで各ユーザーの行動を把握できます。アナリティクスでは、ユーザー ID によって個々のユーザーを判別するため、ユーザー数をより正確にカウントし、ユーザーとお客様のビジネス関係を包括的に捉えることができます。
https://support.google.com/analytics/answer/9213390?hl=ja

要するに、GA4で測定したユーザーを特定して分析できるようになりますということですね。

以下、user_idのメリットになります。

  • デバイスをまたいだ測定ができる
  • サイトをまたいだ測定ができる
  • 個人の行動を追跡できる

個人を判別して分析なんてしていいの?という話ですが、誰か分からなければ問題ないよというのがGoogleの見解です。これは後ほど解説していきます。

user_idの設定方法

user_idがユーザーを特定するための識別子だということが分かりました。

では、どのように設定するか解説です。

STEP1 ユーザーを特定するための識別子をGA4に送る

なにはともあれ、ユーザーを特定する識別子がないと始まりません。

貴社のホームページでは、ログインしているユーザーに会員IDやそれに近しい一意のIDを付与しているかと思います。それをGTMで取得するのが第1ステップです。

Google公式サイトでは、datalayerに値をpushするとしか書いていませんが、WEBLOMは会員IDをハッシュ化した値をファーストパーティクッキーに付与する形でuser_idを取得しています。

ここからはGoogle公式サイトをなぞりながら設定方法を解説します。

ユーザーIDを送信する

user_idは変数名です。GTMでデータレイヤーの変数を設定するときに使います。

USER_IDは貴社がユーザーに付与している会員IDです。

例だとすごくシンプルに書かれていますが、実際はユーザーごとに会員IDを取得する挙動が入るので、複雑なコードになるはずです。

データレイヤー変数を作成する

GTMの設定です。画面例も掲載しておきます。

赤丸でuser_idとしているのは、STEP1で設定した変数名です。STEP1で設定した変数名は仮にweblom_idだった場合は、赤丸の箇所もweblom_idになります。

Cookieの場合

WEBLOMのように、会員IDをハッシュ化した値をファーストパーティクッキーに付与する形でuser_idを取得する場合は、データレイヤーの変数ではなく、「ファーストパーティCookie」を選択します。

STEP2 Googleタグを変更する

最後、GTMでタグとトリガーを設定します。

構成パラメータに「user_id」をセット、値に変数をセットして完了です。

※ここでの「user_id」は予約語です。スペルミスに気をつけましょう。

先ほど例でだした変数のweblom_idとは別ものです。この項目には必ず「user_id」が入ります。

値の項目にはGTMで設定した変数が入ります。右のレゴブロックみたいなボタンを押すと変数が選択できるのでそこから選びましょう。
※Cookieの場合は、ファーストパーティCookieで作成した変数をセットしましょう。

STEP3 GA4の設定を確認

最後、GA4の設定を確認しておきましょう。

設定>データ収集 を開き、「ユーザー提供データの収集を承認しました」が表示されているか確認してください。

user_idの確認方法

設定できたuser_idはどうやって確認すればいいか説明します。

以下の方法をuser_idの設定から24時間~48時間程度時間をおいてから試してみてください。

GA4の探索レポート ユーザエクスプローラ

GA4の探索機能で、ユーザエクスプローラレポートを作成します。そうすると以下のような画面がでてきます。

有効なユーザーIDの列に、貴社がセットした会員IDがセットされていれば成功です。ここが20桁の数字だった場合はデバイスIDなので、正しくセットできていません。

※私も一度ミスをして、GTMを見直したら、変数名のスペルを間違えていたということがありました。

user_idセットの注意点

冒頭で説明した、個人を判別して分析なんてしていいの?という疑問について説明します。

結論から言うと、個人を特定できなければOKです。

例えば、貴社で利用している会員IDが「メールアドレス」だったとします。その場合、会員IDにメールアドレスをそのまま付与したらOUTです。
「メールアドレス」は個人情報なので、誰かが分かってしまうからです。

では、メールアドレスをハッシュ化した値ならどうでしょうか?これはOKです。
ハッシュ化した値は、誰かを特定できないからです。

このように、user_idが付与した値で「誰かが分かる」となると、Googleのポリシー違反となるので注意しましょう。

おわり

いかがでしたでしょうか。

今回はGA4のuser_idについて解説していきました。

お力になれていれば嬉しい限りです。

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