【リテンション分析】ユーザー分析で話題のリテンションライフサイクルとは

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ユーザー分析でよく耳にする「リテンション分析」で活用できるリテンションライフサイクル(Retention Life Cycle)という考え方について解説します。

簡単に言うと、「リテンション分析」をより分かりやすいモデルにした指標のことです。

リテンションライフサイクルを分析指標に取り込むことで、ユーザーがサービスを初めて利用してから、コアなファン(ロイヤルユーザー)になるまでの過程を改善することで、サービスの成長を目指すことを目的としています。

リテンション分析とは

リテンション分析(Retention Analysis) とは、ユーザーが製品やサービスを継続的に利用しているかどうかを測定・分析する手法です。

特にSaaSビジネスやアプリ、ウェブサービスにおいて、ユーザーの継続率(リテンション率)を理解するために用いられます。


リテンションの意味

  • リテンション(Retention): 保持継続を意味し、ビジネスにおいては「顧客やユーザーをどれだけ維持できているか」を指します。

リテンション分析の目的

マーケティング戦略の最適化: 効果的なリテンション施策を打ち出すためのデータ取得。

ユーザー行動の理解: どの時点でユーザーがサービスを離脱するかを把握。

製品改善: ユーザーの離脱ポイントを改善することで、継続利用を促進。

リテンションライフサイクルとは

リテンションライフサイクル(Retention Lifecycle) とは、ユーザーが製品やサービスを利用し始めてから離脱するまでの一連の過程を指し、その各段階でユーザーを維持するための施策を考えるフレームワークです。


リテンションライフサイクルの主なフェーズ

リテンションライフサイクルは一般的に以下の4つのフェーズに分けられます:

  1. オンボーディング(Onboarding)
    • 目的: 新規ユーザーがスムーズにサービスを使い始められるようにする。
    • 重要施策: チュートリアル、初回ガイド、ウェルカムメッセージなど。
    • 目標: ユーザーが最初の価値を感じ、離脱せずに継続利用へと進むこと。
  2. アクティベーション(Activation)
    • 目的: ユーザーが製品の重要な機能を実際に使い、その価値を実感する。
    • 重要施策: キーフィーチャーへの誘導、成功体験の提供。
    • 目標: 繰り返しの使用を促し、習慣化へとつなげる。
  3. エンゲージメント(Engagement)
    • 目的: ユーザーが継続的に製品を利用し、高い満足度を得る。
    • 重要施策: パーソナライズされたコンテンツ、通知、定期的なアップデート。
    • 目標: ユーザーが定期的に戻ってくる状態を維持する。
  4. リテンション(Retention)
    • 目的: 長期間にわたりユーザーを維持し、ロイヤルカスタマーにする。
    • 重要施策: ロイヤリティプログラム、特典、カスタマーサポート。
    • 目標: 長期的なリピーターやファンを育成する。

リテンションライフサイクルの重要性

  • ユーザー維持の最適化: 各フェーズごとに適切な施策を打つことで、離脱を防ぎ、長期的な関係を築けます。
  • 成長戦略の基盤: 新規獲得よりも、既存ユーザーを維持する方がコスト効率が高いことが多いため、持続的なビジネス成長に不可欠です。

リテンションライフサイクルの分析ポイント

  1. 各フェーズのKPI設定:
    例:
    • オンボーディング: 初回ログイン率、初回使用完了率。
    • アクティベーション: キーアクション実行率(例: 初回投稿、初回購入)。
    • エンゲージメント: MAU(Monthly Active Users)、DAU(Daily Active Users)。
    • リテンション: リテンション率、チャーン率。
  2. コホート分析:
    ユーザーを獲得時期や行動別に分けて分析し、どのフェーズで離脱が多いのかを特定します。

リテンション向上のための施策例

  • オンボーディングフェーズ:
    • ユーザーフレンドリーな初回体験を設計。
    • チュートリアル動画やガイドの提供。
  • アクティベーションフェーズ:
    • 主要機能の利用を促すメッセージを送信。
    • 初回成功体験を重視する。
  • エンゲージメントフェーズ:
    • パーソナライズされたコンテンツ提供。
    • ユーザー行動に基づいたリマーケティング。
  • リテンションフェーズ:
    • 定期的なアップデートや新機能の追加。
    • ロイヤリティプログラムや特別割引の提供。

最後に

リテンションライフサイクルを解説しました。これからもどんどん重要な指標になってくると思いますので、認識しておいて損はない情報だと思います。

少しでも興味をもっていただけたら、自分の業務やKPIと照らし合わせて、リテンションライフサイクルを実施してみると面白いかもしれませんね。

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