今すぐchromeアップデートを!httpsでも防げない。閲覧するだけでゼロデイ攻撃は成立します。

テクノロジー活用

Googleが35億人のChromeユーザーに向けて緊急アップデートを配信しました。
今回のアップデートは、すでに悪用が確認された「ゼロデイ脆弱性」への対応です。
ここでは、なぜ「HTTPS通信でもゼロデイ攻撃を防げないのか」、過去の事例とともにわかりやすく解説します。


🔔 そもそも今回の緊急アップデートとは?

2025年10月現在、Googleは世界中のChromeユーザーに対して、「CVE-2025-12036」 という脆弱性の修正版を配信しています。
これはすでに攻撃が確認されているゼロデイ(発覚直後に悪用されている)脆弱性です。

影響範囲はWindows・macOS・Linux・Androidと広く、全ユーザーが対象
ブラウザを最新バージョンに更新することが最も重要です。


🧠 HTTPS通信でも「安全」とは限らない

多くの人が誤解しがちなのが、「HTTPS通信だから安全」という考え方です。
実は、HTTPSは通信内容の盗聴や改ざんを防ぐだけで、
「受け取るデータそのものの安全性」までは保証しません。

ゼロデイ攻撃の多くは、ブラウザ内部の欠陥を突くもの。
つまり攻撃の発生源は「通信経路」ではなく「ブラウザの中」です。
通信が暗号化されていても、悪意あるコードを処理してしまえば感染します。


💣 実際にHTTPS通信で成立したゼロデイ攻撃の例

● CVE-2022-1096(V8エンジンの欠陥)

2022年3月、ChromeのJavaScriptエンジン「V8」に脆弱性が発覚。
攻撃者はHTTPS経由で悪意のあるスクリプトを配信し、閲覧だけでコードを実行可能でした。
通信が暗号化されていたため、ネットワーク監視では検知困難。


● CVE-2023-2033(広告サイト経由の攻撃)

2023年4月、再びV8関連のゼロデイ。
広告ネットワークを経由してHTTPS通信中に配信されたスクリプトが脆弱性を突き、
一見安全なサイトを閲覧しているだけで攻撃が成立しました。


● CVE-2021-30563(WebAssembly経由)

2021年にはWebAssemblyの欠陥が狙われ、
HTTPS経由で配信されたコードを実行するだけで感染するケースが発生。
唯一の防御策は「Chromeを更新すること」でした。


🔐 HTTPSの限界を正しく理解する

HTTPSは「安全な通信手段」ですが、「安全なサイトの保証」ではありません。
たとえば攻撃者が正規のSSL証明書を取得していれば、
そのサイトは「安全な鍵付きマーク(🔒)」を表示できます。
つまり、暗号化通信そのものが攻撃経路になり得るのです。


🛡️ ユーザーが取るべき対策

  1. Chromeをすぐにアップデートする
    • メニュー → [ヘルプ] → [Google Chromeについて] → 自動更新を確認
  2. 自動更新をオンにしておく
  3. 不審なリンクや広告を避ける
  4. 拡張機能を定期的に見直す

どんなに信頼できるサイトを見ていても、
ゼロデイ攻撃はブラウザ内部の欠陥を突いてくるため、更新が唯一の防衛策です。


✅ まとめ

  • Googleが35億人のユーザー向けに緊急アップデートを配信中
  • 今回は実際に悪用が確認されたゼロデイ脆弱性
  • HTTPS通信でもゼロデイ攻撃は防げない
  • 対策は「Chromeの即時アップデート」のみ

🔧 今すぐ確認を

Chrome右上の「︙」→「ヘルプ」→「Google Chromeについて」から最新バージョンに更新。
セキュリティは「意識」よりも「即行動」で守れます。


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